小4の頃、同じクラスの子を毎日からかっていた。
尖った鉛筆でつついたり、頭をはたいたり、とにかくしつこく絡んだ。
からかって反応が返ってくることを楽しんでいた感覚を憶えてる。
その子が嫌がる表情をしていたか、
「やめて欲しい」と言ってきたか全く記憶にない。
とにかく何らかの反応が返ってきていたという感覚しかない。
その子が嫌いだったわけじゃない。
むしろ仲のいい友達だと思っていた。
そんなことが数カ月続いていたある日、
いつも通りからかっていたのを担任の先生に見つかった。
その先生はいきなり自分を怒鳴りつけた。
何を言われてか憶えていない。
ただものすごい剣幕で怒られたという記憶がある。
その日以来からかうことをやめた。
あの頃のことを今になって思い返してみたのは
自分を知りたかったからだ。
思い返せば当時の自分は異常だし恐ろしいことに気付いた。
相手の痛みや気持ちを考えていなかったし感じることもない。
むしろその状況を楽しいと思える感覚になっていた。
なぜそうなったか?
やはり家庭の状況が異常だったからだ。
周りからはごく普通の家庭に見えただろう。
ここ数年自分の家庭が異常だったと教えてもらい
少しずつ腑に落ちたから気づくことができた。
当時の自分は家族の愛に満たさせていなかったし、
さみしかったんだろうな。
そして何を言われたか記憶が無いほど
大人に怒られると思考が停まり言いなりになってしまうこと。
そうなるように両親から洗脳されていた証拠だ。
もうひとつ、当時からかわれていたその子は嫌な思いをしていただろう。
自分がその子の立場なら嫌だと思うから。
実はその後自分は身をもって知る機会を得ることになる。